開発ストーリー

高機能で複雑な操作に耐える事を追及した
「ADVENTURECluster」のプリポスト開発。
担当者の想いをインタビューしました。

当社が開発した「ADVENTURECluster」(アドベンチャークラスター)は、一億自由度以上の大規模モデルの構造解析を超高速で実現する国産ソフトウェアです。その中でのプリポストプロセッサは解りやすい操作系を持ち、さらにマクロを用いてモデル作成の手間を短縮できます。そのプリポスト開発部の部長、恒川さんに詳しい話を聞いてみました。
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プリポストのADVENTUREClusterならではの特徴とは?

プリポスト開発部では、ADVENTUREClusterのソルバーの高速性を活かすための開発を目的としております。具体的には非常にたくさんの設定や要素を持つメッシュと呼ばれる有限要素を作成し、さらにそれを3Dモデルとしてコンピューター上で動かせるソフトウェアを作成する事が開発の大目的になっております。

プリとは、様々な境界条件や材料特性などを3Dビュー上で設定するものです。

ポストとは、ソルバーから得られた解析結果を3D描画として表示するものです。実際の応力分布や変形形状を表示します。この二本立てで、大規模な処理能力と速さを併せ持つソフトウェアを開発しています。

お客さまが我々の開発したソフトウェアを使用して、境界条件を設定したり様々な操作をしたりするわけですが、そのような高機能で複雑な操作に耐えうるソフトウェアとして、20年近くもの歳月をかけて少しずつ積み重ねて開発してきました。そこに更に拡張を加え、発展を目指しています。

例えると、長年大切にしてきた家にリフォームを施し、良いところを活かし、更に住みやすく改良するというイメージで開発を進めています。

ソフトウェアの開発に関わった経緯

私は元々ユーザーの立場でCAEのソフトウェアを使って解析するエンジニアでした。そこで水力や火力の解析に関わり、その分野に非常に興味が湧きました。人生の転機があったときに、その経験を活かせる仕事をしようと考え当社に就職しました。その頃はちょうどシミュレーション技術というものが飛躍的に盛り上がっていた時代でもあり、エンジニアの需要が高かった時代でもありました。当社もその流れに乗って規模を成長させてきたという部分もあると思います。

この業界のソフトウェアは海外製のものが多い時代がありました。その中で、東京大学を中心としたアドベンチャープロジェクトというものがあり、日本製のソフトウェア開発の可能性に大きな魅力を感じました。CAEソフトの出発点である海外の開発力やユーザー数に差があると感じていますが、そこにどこまで勝負できるのか、というテーマは常に感じております。

やりがいを感じていること

我々はソフトウェアを開発する会社ではありますが、少人数制で行っているため、分業化された特定の箇所を担当するというよりも広い範囲を各メンバーで担当しています。

エンジニアにはステージがあり、最初はプログラマーから始まり設計者になったり、最後は企画するようになったりと段階があると思います。当社ではそれを全て担当し経験できるので広くプロフェショナルでいられ、そこに非常に面白みを感じています。

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今までに難航したこと、解決策

常に色々な課題はありますが、プログラムとコンピューターとの戦いになりますので、いかに不具合を直していくかが日々の課題です。また、ソフトウェアの業界は進歩が早いので例えばAI等のよく聞くような話も、あっという間にどんどん進んでいってしまっています。

チームメンバーで最新の技術情報を披露しあうミーティングをし、知恵を出し合ってキャッチアップを図っています。そういったチームワークを活かした部分もあれば、各メンバーの得意な部分を活かして更に深く進んでいってもらうことも行っています。

日々の業務で注意している点、お客様の反応

当チームは仕事熱心なメンバーで構成されており、放っておくとずっと仕事をしてしまうほど仕事好きなメンバーもおります。健康管理も大切なことですので、時間の管理とその中で成果を出せるようにバランスを見ながら業務を進めています。

お客様に直接お会いする機会はなかなか無いのですが、頂いた要望に対しその機能が実現できたときのお客様の喜びが我々にとっても嬉しくてやりがいにつながる部分です。

チームのメンバーに対して心がけている点

恵まれたことに、チームメンバーは技術的にも人間性も優秀な方ばかりです。今よりもさらに主体的にアイデアを出してほしいので、ミーティング時は見守る姿勢を心がけています。

アップデートや継続利用、今後の展開について

お客様から評価を頂いている、大規模解析と高速性の部分を継続して伸ばしていける事を開発の軸にしたいと考えています。継続利用していただいているお客様をより大事にし、引き続き改善を続け、時代のニーズにも目を向けて、新たな可能性も実現できる展開を目指しています。

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