アライドエンジニアリング
ASAP のシミュレーション
ASAP はテーマパークの混雑度合いを評価するシミュレータです。

ASAP
当社は,産業技術総合研究所知能システム研究部門分散システムデザイングループ宮下和雄主任研究員と共同で,大規模テーマパークシミュレータ ASAP (Agent based Simulator for Amusement Park) を開発しました。

ASAP は,テーマパークの各施設の負荷分析――混雑・待ちを無くす――を行うことを目的とします。本システムの利用により,テーマパーク事業者は効率的な予約システムの計画・設計を行うことが可能になります。

本システムはユビキタス環境――いつでもどこでも――を想定しています。これまでのユビキタス環境で想定されるサービスは,その場にいる個人を対象にした情報提供がほとんどですが,ASAP はテーマパークとその来場者全員に対する調整を行います。

ASAP は汎用的なモデル・手法に基づくシミュレータです。病院,展示場,博覧会場など様々な場への適用も可能です。

ASAP シミュレータは,エージェントモデルをその枠組みとしています。

  • ビジターエージェント
    • 施設予約を行わないビジター
      自分の意思だけに従って施設を訪問します。
    • 施設予約を行うビジター
      施設から提示された予約に従って行動します。予約のない施設には,予約時間の合間に優先順位に従って訪問します。
  • 施設エージェント
    • 予約可能な施設
      調整エージェントがビジターに施設訪問時間を予約します。予約無しで待っているビジタは,予約したビジターのキューがなくなった後に施設を利用できます。施設におけるビジターの所要時間は一定とします。
    • 予約不可能な施設
      FIFO (First In First Out) 規則に従ってビジターに施設の利用を許可します。施設でのビジターの所要時間は不定であってもかまいません。
  • 調整エージェント
    予約を行うビジターエージェントから,訪問希望時間帯の情報を受け取り,訪問予約時間の提示を行います。施設エージェント間の情報のやり取りは行いません。

つぎの例題を解いてみます。

  • 施設
    • 8 施設,1〜8
    • 予約可能な施設:8 施設のうち,1 および 2
    • 所要時間:5分
    • 収容人数:13名
    • 稼働時間:9時から17時
  • ビジター
    • 1200名,全員が全ての施設を訪問希望
    • 滞在時間:9時から17時
    • 1/3のビジターが施設1,施設2をこの順で優先します
    • 他の1/3のビジターが施設2,施設1をこの順で優先します
    • 残りのビジターには1,2以外の施設から降順に優先順位を均等に設定します

シミュレーションは3パターン行います。

  • A:予約可能施設無し
  • B:施設1のみ予約可能
  • C:施設1,2が予約可能

結果を下の図に示します。横軸は施設の番号,縦軸は時間にわたる施設の平均稼働率です。この結果によれば,予約可能施設無しの場合に稼働率 50% の施設があったものが,1 つの施設に予約可能とするだけで施設平均でほぼ 90% を超え,2 つの施設が予約可能とするとさらに稼働率が上がることがわかります。

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